東京五輪まであと2ヵ月と迫ってきたのに・・・

加藤清隆の『俺に喋らせろ!』

東京五輪まであと2ヵ月と迫ってきたのに・・・

◯独り語り(5月18日)

 東京五輪まであと2ヵ月と迫ってきたのに、世間では「コロナ感染で大変なのに、オリンピックなどやっている場合ではない」との中止論がさらに勢いを増している。

 ではこれに賛同する人に聞きたいが、もし東京五輪を中止したとして、それによってコロナの感染者が一気に減ったり、あるいは遅れがちのワクチン接種が急に早くなるのだろうか?

 もちろん、そんなことは絶対にありえないのは言うまでもない。しかし、まさに「五輪を止めれば、コロナ感染拡大が沈静化する」と思わせるのが、この五輪中止論の巧妙なところだ。実際に世論調査では59%もの人が五輪中止に賛成している(読売新聞調査)。

 問題は、この「五輪中心論」の首謀者が共産党であるということだ。これは推測で言っているのではない。共産党が明確な意思と目標を持ってこの運動を展開し、まさに世論がこれに大きな影響を受けているのは間違いない。

 共産党が五輪中止論の旗振り役ということは、同党から3度も東京都知事選に出たある弁護士がネットで「東京五輪中止」を呼び掛け、瞬く間に35万もの賛成票を集めたことからも分かる。ちなみに他の問題で賛同者を募った時も同じ35万だった。これは何を意味するのだろうか?

 実は2013年5月、共産党創立91周年の記念党大会の時、志位委員長が「インターネット選挙での共産党の躍進」の方針を打ち出し、当時32万人いた党員に対し、「ツイッターとフェースブックを始めよ」と号令をかけているのだ。これは同党の運動方針としては「歴史的転換点」と言ってもいい。

 このネットの威力はすぐに表れた。この2ヵ月後に行われた参院選で共産党は3議席から8議席も増やし、11議席を獲得したのだ。

 それから11年が経過したが、今では世論が共産党の主張に「ツイデモ」として、あっという間にトレンド入りするようになったのだ。

 同党はまさに階級闘争を目指す政党だが、その存在意義を世間に知らしめるためにツイートを全面的に利用し、成功している。

 その最近の成功例がまさに「東京五輪中止」であり、共産党が中心となった組織力を見せつけたと言ってよい。共産党員でもある10~15万人のコアな層がこうした「五輪中止」をツイッターやフェースブックで展開し、一般の国民を巻き込んでいく手法だ。その中心に共産党がいるとは知らない一般人がこの主張に付和雷同し、どんどん巻き込まれているというのが実態だろう。

 野球は既に観客を入れて試合が行われ、サッカーやテニスは世界的な大会が行われようとしているのに、なぜコロナ感染者が他国の何百分の一しかいない日本でオリンピックができないのか?そんなことをしたら、日本の信用は地に堕ち、もう2度と日本でオリンピックを開催することなどできないだろう。

 日本の失墜、すなわち日本を貶めることこそ共産党の狙いであり、それがコロナ感染による国民の不安感につけ込む形で、五輪中止論に勢いを与えている。それがまさにコミンテルンの指示によって結成された日本共産党の使命であり、究極の目的と言ってもいい。

 つまり共産党は今、歴史的勝利を得つつあり、志位委員長は「歴史に名を残す名委員長」としての地位を獲得しようとしている。

 もちろん、彼らの目標が五輪中止だけにある訳ではない。これをテコにして、最終的には次の衆院選挙で勝利し、立憲民主党を中心とする連立政権の一翼に連なるのが彼らの目標だ。

 口先ばかりで何の定見も政策も戦術もない立憲民主党が共産党に振り回されているのが現状だろう。このため共産党の鼻息は荒い。小池書記局長などは共産党を含む「連立政権は間違いなくできる」と豪語しているほどだ。

 これまでのように、共産党が候補を出さないことによる“立憲アシスト”だけで満足などする気はない。その見返りを求めるのが最近の共産党の特徴だ。彼らは本気で政権入りを目指しているのだ。

 共産党が閣内、閣外とは関係なく、連立政権にもし関与すれば、日本政府の外交・安全保障政策は全てダメになってしまうことは間違いない。憲法改正はもちろんできず、自衛隊の存在も危うくなり、天皇の後継問題でも女系天皇容認論が幅を利かすだろう。要するに「常識的で安全で安心な日本」は完全に破壊されることになる。

 そもそも共産党は1950年の朝鮮戦争の際、北朝鮮を後方から支援するために、日本国内で多くの騒擾事件を繰り広げた。それを監視・抑制するために公安調査庁が設立され、365日、24時間態勢で同党の動きを監視することになった。そのことは今もかわらない。

 要するに国民にとって極めて危険な存在が共産党であり、これが仮にも政権の一翼を占めるようになったら、一体どうなるのか?

 最近、「新・階級闘争論」を上梓した門田隆将氏は「支持率わずか1・5%程度の党に世論が牛耳られていいのか」と、最近の東京五輪中止論をはじめとする同党の動きに警告を鳴らす。

 やはりコロナ対策はコロナ対策として政府、自治体が全力を挙げ、東京五輪は予定通り開催することが必要だ。万一、東京五輪が中止になれば、共産党を中心とする左翼勢力は「日本はコロナ対策で失敗し、オリンピックも開けなかった」と世界に喧伝するのは間違いないだろう。

 その一方、来年冬の北京五輪が開催されれば「コロナを克服した中国は北京五輪を開催できた」と習近平がまるで英雄のような扱いを受けるのも確実だろう。ウイグルなどへのジェノサイドを行っている中国政府に名を成さしめないためにも、共産党の入った連立政権を阻止するためにも、日本は東京五輪を予定通り行わなければならない。(加藤)

東京五輪まであと2ヵ月と迫ってきたのに・・・”へ1件のコメント

  1. こまった より:

    C国は日本の五輪を3回じゃましてきた、一度目はシナ事変頃かな、二度目が1964年東京五輪の時の核実験、それと今回の流行病。だから日本の左翼もそれに加担して中止ダーと騒ぐ。やつらはテロリスト、テロに屈しない日本である事を示すために五輪は開催。

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