【第7回 パラリンピック閉会式の、とっておき話 その1】
式町水晶のWhat a Wonderful 鑑定 World
脳性まひのポップヴァイオリニスト。2020東京パラリンピックの閉会式でピアニスト西川悟平とともに名曲「What a Wonderful World 」を演奏。
【第7回 パラリンピック閉会式の、とっておき話 その1】
こんにちは、式町水晶です。早いもので今年もあと少しですね。今年のメインイベントと言えば、ぼくにとってはやはりパラリンピック閉会式でした。一年の締めくくりとして、その時のことを書いていこうと思います。
僕は閉会式のニ場面に参加させていただきました。一つ目はオープニングセレモニーです。エレキバイオリンを片手にギンギラギンの衣装を着てゴンドラに乗りました。ところが僕は実は高所恐怖症。5メートルの高さまで吊り上げられると聞いただけで、恐怖と緊張でガチガチでした。
リハーサルでゴンドラが上がった時も、5メートルって思っていたよりずっと高いんですよ。「怖い! もうダメだ」と一瞬ひるんでしまいました。
ところが空中から見た開会式スタートの情景の美しさ。音楽の素晴らしさ。恐怖も緊張もどこへやら、リハーサルでは感動のあまり、思わず演奏のタイミングを忘れかけたほどです。あの幻想的な光景は今も目に焼きついています。あれを空中から見られたのは僕だけだったのかと思うと、今になって感動が増してくるような体験でした。
次回は西川悟平さんと共演した、What a Wonderful World のことを書いていきますね。