補選全敗

報道にあるように、自民党は全敗でした。これは予想されていたことでありますが、現実を突きつけられると、さらに緊張感が走ります。なぜならば、もう本番選挙、つまり総選挙が間近に迫っているからです。5月に静岡県知事選挙、7月に東京都知事選挙、そして9月に自民党総裁選挙、おそらく総選挙はその後ではないかと思っています。

  やはり政治と金の問題、これが逆風の最大要因でした。私も含めこれに関わった全議員がことの深刻さを改めて感じ取った筈です。有権者は相当怒っていると。加えて、関係者処分は当然でありますが、組織全体の長である総裁が、派閥の会長であった総裁が、なぜ処分されないのか、これに納得がいかないといった声も相当数ありました。この危機的状況を打開するべく、政治資金規正法改議論がせっかく行われているのに、抜け道だらけの連座制議論、外国人パーティー券購入禁止問題や政策活動費については項目だけ残し継続議論とするでは、有権者も納得しません。誤解を恐れずに言えば、ピンチをチャンスに変えられなかったのです。

  他LGBT問題やウクライナ支援に関する国を売るような政策を継続している点については、選挙の争点また、これら有権者の通りに直接つながるものではなかったかと思います。これはこれで問題です。

  いずれにせよ、3選挙区とも全て自民党の旗が立っていましたが、すべて立憲民主党に変わってしまいました。3つあったものが全てなくなり、相手に3つ行ったと言う事は、その差が6になったということです。議会での採決においては深刻な事態です。この深刻な現実を受け止め、敗北を直視し、課題解決し、次に向けて進むしかありません。

  それにしても、低い投票率でした。これも自民党発による政治不振の結果だと受け止めています。

  長崎3区においては選挙区が1つ減ることによる不戦敗。テクニカルな部分で1つの選択肢かと思われますが、自民党陣営が次につながる選挙に関われなかったと言う点では大きなマイナスだったと思います。他人が次につながる政治活動や選挙活動を行っているのに、自民党だけがブランク。大きなハンデを背負いました。

  島根1区は負けたとはいうものの、次につながる選挙となったでしょう。無名候補者が一気に知名度は上がった筈ですし、次の選挙までに地元を這いずり回り、今回立憲民主党に流れた自民党票を取り戻す事は充分可能だと思います。相手候補はもとよりどちらかと言うと保守主義者。生半可なことではないと思いますが、頑張って欲しいと思います。派閥がなくなり、今までのように機能しなかった点、、、、、、

  深刻なのは東京15区です。逮捕者まで出す不祥事が連続しました。有権者が愛想尽かすのは当然です。自民党の旗を奪還するには、10年はかかるでしょう。今回自民党票が立憲民主党候補者に一番流れていたという調査結果があります。詳細な選挙結果分析はこれからしようかと思っております。選挙区の北半分は非常に保守的な考え方を持った方々が多いところ。この票が今後どこに流れていくのかがポイントです。当選者以下4人が団子状態の極めて接戦でした。自民党、公明党、連合と言う大勢力が公に選挙戦に関わらなかったと言う点でも極めて珍しい選挙でした。

  東京15区に限って言えば、日本保守党の存在、そして、かつてない選挙妨害事件に注目していきたいと思います。

  泡沫候補とされていた飯山あかり候補が、ここまで善戦した事は、希望の光だと思っています。ご本人敗者の弁で、「保守層や自民党の票の受け皿という扱いはやめてほしい。われわれはおこぼれを頂戴するために日本保守党を立ち上げたのではない。われわれは自分たちを保守だと自覚する人を掘り起こしている」とおっしゃられていました。新しい選挙戦の取り組み方だと思います。即刻次に向けた活動を始めてほしいと思います。

  2点目の選挙妨害。有権者による選挙妨害等はこれまでに何度もありましたが、まさかまさかの、候補者が他の候補者陣への選挙妨害をするなどと言うことが目の前で繰り広げられていたことに驚きを隠せませんでした。選挙中に警察から警告を受けていたことが報道されていますが、選挙は終わったわけですから、これを警察が動いて取り調べを行うべきだと思います。ここも今後注目していくべき点でしょう。

  その他色々と検証したいことがあるのですが、これはまた改めて他の機会に記したいと思います。

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