メダルの重みはパラスポーツの感動より大きくて

文化スポーツライターキリンコ

メダルの重みはパラスポーツの感動より大きくて

 絵日記、自由研究、読書感想文。小学生の夏休みの宿題は昔も今も変わらない。ロンドンオリンピックの年、読書感想文の課題図書は「車いすバスケで夢を駆けろ」。東京パラリンピックで銀メダルを獲得した車いすバスケ京谷ヘッドコーチの自伝だった。
 Jリーガーとして活躍中に交通事故で車いす生活となり、そこからパラリンピック代表になるまでの記録。そう聞くだけで感動しそうになるんだが、読んだ小学生に感想を聞いてみたら、意外にも浮かない顔でこう言われた。「だって、金メダル取ったわけじゃないんだもん」
 これは決して子どもだけの感想ではない。車いすバスケがこんなに盛り上がったのはメダルを取ったからだ。戦う姿に感動した! とみんな言うけれど、結果を残さないとその感動も、あっさり薄れてしまうのだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です