ついにつばさの党に家宅捜索 意地を見せた警視庁 黒川敦彦氏逮捕の確率は?

4月28日投開票された衆院東京15区補選を巡り、他候補の街頭演説を妨害した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課が13日、公職選挙法違反(選挙の自由妨害)の疑いで、東京都千代田区隼町にある政治団体「つばさの党」本部など関係先数カ所に家宅捜索に入った。
 文化人放送局の水曜日瓦版でも述べたが、今回のキーとなった事実は、4月21日夜、乙武洋匡氏の街頭演説に男が凸撃し、陣営関係者が突き飛ばされ、男が暴行容疑で現行犯逮捕された件だ。この事件は、身柄を東京地検に送られた23日、容疑が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)に変わっていた。この事件の勾留満期が13日に迫っていた。
 僕は警視庁が「つばさの党」の選挙妨害を放置することはないだろうと思っていた。これも文化人放送局で述べたが、「警視庁は家宅捜索すると思うし、家宅捜索してほしい。するべきだ」と述べた。通常、こうした公職選挙法違反の捜査は投開票日翌日に行われることが多いので、大いに期待していたのだが、家宅捜索は行われなかった。
  選挙が終わってから2週間が経過しても家宅捜索は行われなかった。そこで先週、「明らかな選挙妨害を拱手する警視庁」というような趣旨で、警視庁批判を書かせてもらった。
 きっと当コラムを緒方禎己(おがた・よしみ)警視総監が見ていて、「これではいかん」とゴーサインを出したのだろう。
 と言いたいところだが、恐らくそんなわけもなく(笑)、乙武陣営で大暴れした男の扱いを巡って、警察と検察が協議をして、つばさの党の「愚行」をどう処分するか、方針が定まったのだと思う。
 「ヤジは言論の自由」と認めた札幌地裁の広瀬孝判決と、一部を勝訴させた札幌高裁の大竹優子判決を僕は再三批判してきた。が、判決をよく読んでみると、「安倍ヤメロ、安倍ヤメロ」と繰り返した男の方の賠償請求は、2審で棄却されている。ということは、2017年7月、JR秋葉原駅前で安倍晋三首相(当時)が演説している最中、「安倍ヤメロ」と連呼した対レイシスト行動集団(レイシストをしばき隊)のような行動は、少なくとも民事上、「言論の自由」とは判断されないことが固まったということになる。
 そして、そうした過激な選挙妨害を安倍政権を打倒するためなら、と止めるどころか賞賛し、「言論の自由だ」「市民の安倍政権に対する怒りの声だ」と的外れな主張を繰り返してきたテレビや新聞などの既存メディアは万死に値すると言わざるを得ない。
 彼ら左派メディアは、ターゲットが誰なのかによって、「言論の自由」の尺度、ハードルを勝手に上げ下げする傾向がある。
 つばさの党の街宣車に追いかけ回され、「警察の対応が遅い。でも負けません」とこれもピント外れな投稿をX(旧ツイッター)にした蓮舫参院議員も然り。つばさの党の蛮行はもちろん許されるはずもないが、彼らの行為を勢いづけた左派政党、左派メディアの責任も重大なのである。  

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