自公過半数割れか? 石破色出せずに、選挙後は倒閣必至

 15日、衆院選が公示された。全国の小選挙区には1100人を超す候補者が立ち、27日の投開票まで12日間の選挙戦が始まり、小選挙区289、比例代表176の計465議席が争われる。
 今回の選挙は、与党が過半数割れに追い込まれるかどうかが焦点だ。石破茂内閣は、すでに独自性を発揮することができず、言うことがコロコロ変わる、言動までが不安定な内閣になってしまった。窮余の一策で、旧安倍派議員を狙い撃ちして、12人の非公認を出し、43人の議員の比例重複立候補を認めないことにした。旧安倍派議員は怒り心頭で、選挙が終わった後は石破下ろしが起きるのは必至だと言われている
 今後のキーとなるのは、どちらの陣営が多く国会に戻ってくることができるか、だが、やはり比例重複立候補ができない旧安倍派議員の方がはるかに不利なことは言うまでもない。
 高市早苗・前安全保障担当相には120を超す応援演説の依頼があり、中には林芳正氏に一票を投じた議員からもあったというから、議員にとっては当選するためなら、恥も外聞も捨てざるを得ない心境なのだろう。
 この高市氏の演説が奏功して、接戦区で当選者が続出するようなことがあれば、高市氏の求心力が一気に増すことは言うまでもない。今こそ高市氏の正念場と言えるだろう。
 公示翌日の16日には高市氏は新潟県で、細田健一衆院議員や高鳥修一衆院議員の応援演説に入る予定だ。細田氏の新潟2区は、菊田真紀子衆院議員が相手だ。菊田氏は当選回数7回で選挙にはめっぽう強い。細田氏は「裏金」問題のあおりで、自民党の公認を得られなかった。高鳥修一氏の新潟5区も相手は、立憲民主党の梅谷守衆院議員とのデッドヒートとなることが予想されている。ただ、梅谷議員は日本酒を配った公職選挙法違反疑惑があり、刑事告発中の身だ。それでも立憲民主党は梅谷議員の重複立候補を認めているので、この辺の姿勢の差も争点になるかもしれない。
 この細田、高鳥の両氏、どちらも苦戦中だが、高市氏の底力が問われている。

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