辺野古で活動家らが死傷事故 悪いのは防衛施設局なのか?
沖縄県名護市で痛ましい事故が起きた。
28日午前10時15分ごろ、沖縄県名護市安和(あわ)の国道449号で、米軍普天
間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する抗議活動をしていた70歳代
の女性と、警備中だった40歳代の男性がダンプカーに巻き込まれた。警備員の宇佐美芳
和さん(47)が頭を強く打って死亡、那覇市の無職女性(72)が脚の骨を折る重傷を
負った。
現場の「琉球セメント」の桟橋出入り口前では「牛歩戦術」による抗議活動が行われて
いた。琉球セメントの桟橋出入り口からは、大量の埋め立て用の土砂が運搬船に積み込ま
れ、反対の東海岸にある辺野古に運ばれて行く。それを阻止しようとするのだ。
この牛歩戦術を毎日新聞が取り上げている。毎週月曜日には、前名護市長の稲嶺進氏も
姿を見せる。毎日、数人の活動家がこの場所にやってきては、わざとダンプの前をゆっく
り横断して、進行を妨害する。警備員はそれを見咎め「歩行者の方、速やかに渡ってくだ
さい」と声を上げるのは日常茶飯事だという。
事故のとき、重傷を負った女性とは別の女性が、亡くなった宇佐美さんと対峙していた
ようだ。地元テレビ局のRBCの報道などによると、別の女性を宇佐美さんが止めて、ダ
ンプを進行させようとした。この女性が「私を止めるのはおかしいでしょ」と2人が言い
争っている際、横をすり抜けて脚を骨折した女性がダンプの前に立ちふさがろうとし、そ
れを宇佐美さんが止めようとしてダンプに巻き込まれたようだ。
玉城デニー知事は28日、事故の報に接し「事故原因が究明され、安全対策がとられる
までの間は、沖縄防衛局に対して(工事のための)土砂搬出作業を中止するよう求めたい
」と述べた。
おかしくないだろうか。事故原因も何も宇佐美さんの横をすり抜けて、重傷を負った女
性がダンプの前に飛び出さなければ、宇佐美さんが亡くなることはなかったはずだ。
同じRBCはこんな報道もしている。「1年ほど前に警備会社が変わって、土砂搬入の
スピードアップを図って無理な誘導が増えていた。いわゆるヒヤリハット事例が何度もあ
った」
これではあまりに宇佐美さんが気の毒すぎる。彼は紛うことなき、この無意味で危険な
「牛歩戦術」の犠牲者ではないか。彼らがダンプに立ちふさがったり、ノロノロとわざと
ゆっくり歩くことで、工事の進行が遅れ、故に彼らを止めてダンプを出発させようとする
のは当たり前のことだ。
玉城デニー知事は「こんな危険な抗議活動はやめろ」と言うべきなのだ。「オール沖縄
」と称して、左派の熱狂的な支持を受けて当選した玉城知事ならそうすべきではないのか
。
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