国会議員と北海道議会議員(地方議会議員)の違いを知っていますか?

「国会議員と地方議会議員の違いは?」と聞かれたら皆さんは何と答えるでしょうか?
役割から考えると、多くの方々は「国会議員の仕事は世の中の仕組みやルール(憲法・法律・制度)をつくることであり、地方議会議員の仕事はそのルールの中で地方自治体を住み良い場所にすること」と答えるでしょう。
正にその通りなのですが、今日は両者の立場の違いについて書きたいと思います。 国会議員と地方議会議員…似た様な議員バッチを付けていますが、その立場の差は天と地程違うのです。

例えば、ある案件を調査する際にも国会議員と地方議会議員では格差があります。前者は「国政調査権」という権利を行使できますが、後者にはその様な権利は付与されていないのです。
つまり国会議員は公的な捜査権・調査権を有する刑事の様な立場で、地方議会議員は自分の力で調査をする探偵に似ています。

北海道議会議員を辞して9年近くが経ちますが、今でも自分が議員だった時に「道政(県政)調査権」の様な公的な権利が付与されていたら、どれ程仕事が捗った事か…と悔しい気持ちになります。

例えば公的事業で定期券を税金で購入し不正に解約している事実は明らかなのに、公共交通機関が「個人情報」を盾に情報開示をせず悪人を逃してしまった事例…等々、何度悔しい思いをしたか分かりません。

今、日本には多くの問題が山積しています。例えば外国人に起因する問題だけを考えても、不法滞在や生活保護受給、犯罪の増加や健康保険制度の悪用、産業廃棄物の不法投棄や建築物の違法解体…数え挙げたらキリがありません。

この様な問題を1日も早く解決する為に国会議員が居るのに、その役割をしっかり果たしている様には見えません。地方議会議員だった自分からすると「誰もキチンと国政調査権を行使していない。そんな素晴らしい力があるのだからそれをどんどん使ってスピーディーに問題を解決しろ!」とついイライラしてしまいます。

地方議会議員には無く国会議員にあるものは、国政調査権の付与の他にも…退職議員の年金制度、月百万円の文書通信交通滞在費、六十五万円の立法事務費、JR・航空券の無料クーポン券、更には3人の公設秘書(公設第一秘書、公設第二秘書、政策秘書)の給与、議員宿舎…等々、国会議員は優遇され過ぎだと言いたくもなります。

そんな文句が出ないよう、伝家の宝刀である「国政調査権」をフルに使い、国民が支払う対価以上の働きを国会議員には是非して頂きたいものです。