私が「国立アイヌ民族博物館(通称ウポポイ)」を追及し続けている理由

今回は、私が何故「ウポポイ」を注視し批判しているのかを皆さんにお伝えしたいと思います。2008年、国会はアイヌ民族を「日本の先住民族」とする決議をし、これにより「北海道の開拓は先住民族のアイヌから和人が土地を奪った侵略であった」との主張が罷り通る様になりました。この主張は先人の開拓を愚弄する許し難いものです。そしてその結果、例えば北海道の開拓のシンボルであった「百年記念塔」が2023年に解体されてしまったのです。  北海道ではアイヌが北海道に来たとされる鎌倉後期以前から縄文人や擦文人が文化を育んでいました。また明治政府の北海道の開拓はアイヌの土地への侵略などではなく、法の整備等によりアイヌの人々が手厚い保護をされたことも無かった話にされています。このような暴挙が許されて良いのでしょうか?  私は2003年〜2015年まで北海道議会議員の職にありましたが、2007年〜2015年の間は議会で「アイヌ政策」に関する質問をし続け、その問題や懸念について警鐘を鳴らし、アイヌ事業の不正が幾度も新聞やテレビで報道されました。更に議員を辞めた今もその追及の手を緩めておらず、2020年7月にオープンした「ウポポイ」についても追及しています。  ここではっきりさせておきたいことは「私は『アイヌ事業・アイヌ政策』を否定はしていない」ということです。私の言動を見ていると、「アイヌ政策はでたらめで問題だらけだ。こんなものはやめてしまえ。」と主張しているように感じている方も多く居るでしょう。しかし実際は全く違うのです。私は「『本当の』アイヌの歴史やアイヌの文化をしっかり守り記録に残す必要がある」と考えており、その為に税金で事業を行う事に異論はありません。むしろ「国や道はそれを積極的に行うべき」と考えているのです。  江戸時代には北海道において様々な部族の原住民が各地に住んでおり、狩猟による原始的な生活を送っていました。また各地の部族は文字を持たずとも独自の言語を使い、各々の風習があり、部族間で時に交流をしたり数限りない戦もしていたのです。しかし、十以上あった様々な部族を現在は一括りに「アイヌ」とし、「言語も文化も風習も統一されていた一民族」という話にしてしまい、挙げ句の果てに「アイヌは北海道の先住民族であり、アイヌの大地を和人が明治時代に奪い取った」という嘘の歴史に塗り替えてしまったのです。  「日本政府(和人)」は「侵略者・悪」であり「アイヌ民族」は「富や文化を奪われた被害者・正義」であるかの様に歴史をねつ造することは言語道断です。更に一部のアイヌの利権の為に文化がねつ造され続けて良い筈がありません。国や北海道は真に正しいアイヌの歴史、芸術、文化を保存すべきだと私は考えているのです。  もしそれが出来れば4年前に200億円の税金が投入されオープンした「国立アイヌ民族博物館(通称ウポポイ)」での展示も見応えのあるものになると思います。しかし、今は嘘の文化や歴史の展示ばかりで来場者が見学するに値しない知識や嘘の歴史を教えているのです。その結果、一部の方々に「ウソポイ」と呼ばれてしまう有様なのは、国立博物館として前代未聞な恥ずべき事です。  このままならば「和人 対 アイヌ」という二項対立の溝が更に深まり、日本の国体の根幹も揺るがす深刻な問題になるでしょう。我々は誇るべき正しい日本と北海道の歴史、その中でアイヌがどの様に登場しどう生きてきたか…を、次の世代に正しく残しアイヌ系日本人であれ和人系日本人であれ、お互いが同じ日本人として尊重し合う事が真の共生であり、その様な明るい日本の未来の為に行動していく必要があると信じています。  アイヌ政策に関しては、多くの北海道民は「問題が在る」となんとなく気付いていながら、本州における同和問題の様に長年にわたり見て見ぬフリをしてきたように感じます。その方々にしてみれば「面倒なことに巻き込まれたくない」という感覚があったのかもしれません。その感覚はわからないわけではありませんが、我々は「アイヌ問題」をタブー視せず、今後はしっかりと声をあげていく必要があると思います。その為にも私は問題があれば今後もウポポイとアイヌ政策について追求し続けるつもりです。